SCODT®は、製品に関する使用情報・点検情報・アクセス履歴を、個人情報に依存せずに取得・管理するための技術です。紙の取扱説明書や固定ラベルだけでは対応が難しい、出荷後の情報更新、事故・リコール時の通知、規制当局や取引先への説明責任を支援します。

1 SCODT®が対応する主な課題

(1) JIS Z 82079-1への対応

  • デジタル化とリアルタイム通知: 紙の取扱説明書や固定ラベルでは不可能な、製品の最新使用情報をデジタルでリアルタイムに提供。
  • 法的要件のクリア: 国や使用者から情報提供を求められた際、直ちに出荷当時や最新の履歴データを提示できる仕組みを構築。

(2) EU規制(GPSR・PLD改訂・DPP等)への対応

  • サプライチェーンから廃棄までの責任対応: EU域外の事業者であっても、リコールや事故時に出荷先を追跡・証明できるようにする。
  • デジタルプロダクトパスポート(DPP)対応: QRコード等を活用して取扱説明書や製品証明書をデジタル提供し、規制基準に適合。
  • 個人情報リスクの排除: 消費者の個人情報を保有・利用するリスクを抱えずに、アクセス・流通履歴を正確に管理して違反金を回避。

(3) 米国FSMA 204への対応

  • トレーサビリティの確保: ロットごとの追跡管理や、流通・小売システムとの連携を低コストで実現。

迅速なリスクコミュニケーション: 消費者や規制当局に対して、安全点検や回収情報を即時に伝達・記録。

2 企業経営・対外評価への効果

(1) 保険・賠償対応における説明力の強化

製品事故やリコール対応では、保険だけに依存したリスク移転が難しくなっています。企業には、製品の出荷状況、使用情報の提供履歴、通知対応の記録などを自ら説明できる体制が求められます。

SCODT®は、保険会社・取引先・規制当局・消費者に対して、必要な根拠データを提示しやすくする仕組みとして機能します。

具体的には、次のような情報を記録・管理することで、事故時や紛争時の説明責任を支援します。

  • 製品とロット情報はGS1の自動認識とモバイルアプリで直ちに特定
  • 販売開始から終了までの数量の記録
  • 対象製品は保険設計のリスクコードを細分化し、それぞれのリスク程度を3段階に設定
  • このコード体系に基づき、取扱説明書や表示なども取扱説明書ガンドラインを根拠とした検証プログラムにて評価、証明書の発行を行なっている
  • 通知責任の明確な根拠証明、アクセス履歴などの提示
  • 出荷先地域、事業者も特定
  • 市場監視はB2BからB2Cで廃棄するまで実効性が証明されています

(2) コスト削減とBCP強化

  • 直接経費である印刷物のコストの大幅削減:
  • 間接経費である維持管理からクレーム対応への効果
  • 迅速なリコールや被害対応による社員の負担減、さらに顧客、サプライチェーン全体への信頼性確保
  • これまで収束までの期間が一気に短縮し経営リスクの低減効果はいうまでもなく、莫大なシステム投資が難しい中小企業でも、クラウドサービスを通じてグローバル基準のコンプライアンスを安価に達成。
  • 社内もしくは担当PLアドバイザーのサポートは自社の長期的な対応負担を軽減し、BCP(事業継続計画)の強化:

サイレントチェンジ(仕様や仕入先の無断変更)対策や、出荷後のリコール対応の迅速化により、再発から廃棄回収を実現することで、企業の致命的な信用失墜を防ぐ。

3 従来型トレーサビリティの課題

近年、国内外で製品トレーサビリティの実証が進められています。しかし、従来型の仕組みは事業者間取引の効率化を主目的とするものが多く、出荷後に実際の使用者へ安全情報を届ける仕組みとしては、個人情報の取得・管理リスクが大きな障壁となってきました。

  • システム構築は顧客の指示された通り作業し、主目的が基本的に取引の効率化であり、EDI(電子伝票)などの進展で複雑な構造であること(このノードリスクが今後さらに増大する)
  • セキュリティ重視で基本的なSafetyは組み込まれていないこと
  • 出荷した後の長期対応の求められることへの信頼性

個人情報規制強化によるリスクが障壁で、一部大手のようなフルフィルメントが実行できない中小企業がサプライチェーンに存在するとトレーサビリティが断絶する。

4. 10年間の試験実装実績

SCODT®は2015年にシステム構築を開始し、2016年から約10年間にわたり試験実装を継続してきました。採用製品第一号である簡易感震ブレーカーでは、累計約150万個の販売実績があり、出荷数の増加に伴って安全情報へのアクセスも蓄積されています。下図は簡易関心ブレーカーの10年間における解析データ(論文 安全情報工学の提唱掲載)

  • 国の認証を得るために必要な本体の品質表示のスペースがないがGS1QRを貼り認定
  • 取り付けの際の様々な方法、アパートなど居住者が変わるも再設置はQRでUI/UXを実装した説明書を読むのでクレームがない
  • 巨大地震などがあると一気にアクセスの増えることを実証(下図はその実証事実)、このアクセスに対してはメーカーや販売者は説明をしていないことと、池上彰氏の報道番組も大きく影響し、これをリコールと想定すればその効果は現実的なものである。
  • 試験利用されたものは、設備機器からカット野菜など多種多様である。大手には必要性を認められず小規模事業者ほど理解された。

通常はリコールも事故もあるわけでないことと自動車や火災と異なり、出荷後の状況は知らないことから3年程度で使われなくなる。一方PLアドバイザーが担当になると持続可能になり、法律や環境変化の激しい時代になってもその証明はできている。

5. 導入の容易性

製品本体や設備の操作部など、利用者が確認しやすい場所にQRコードを表示することで、取扱説明書、点検情報、注意喚起、回収情報などへ迅速にアクセスできます。小規模事業者はクラウドサービスとして、大手企業は自社ドメインでの構築支援として導入できます。

SCODT®の本質は、個人情報に依存せず、製品安全情報を必要な相手へ必要なタイミングで届け、その履歴を説明可能な形で残すことにあります。

なお、SCODT®に関する基幹特許および著作物は厳格に管理されています。ご利用・導入をご検討の際は、事前にご相談ください。

導入などのご相談は事務局までご相談下さい。セミナーや無料相談会なども毎月開催しております。