1 なぜアプリでなければならないのですか?

QRのアプリも今はモバイルカメラに組み込まれています。すなわちスマホ・タブレットなどのOS(iOSとAndroid)では当たり前にQRを利用することがニーズとして判明しているからです。古い端末はアプリストアにてQRリーダーをインストールします。この安全点検アプリも公式にストアで手に入れられるQRコードリーダーで、普通のQRだけでなく流通情報グローバル標準化機関の定めたルールのコード体系のGS1QRを読み取り、使用者もまた消費者対応の効率化と高度化を進めたい事業者の双方にメリットがあります。製品(食品、家電、日用品、機械など)でも例えば安全情報をその場で確認したいときに、カメラでこのGS1QRを読み取ればアプリのダウンロードのためのサイトを閲覧できます。その上で納得され OSを選択すればそれぞれのストアにて直ちにアプリを永続的に無料(広告誘導もしません)で利用できます。

2 アプリを入れてもらえるのか?

コロナパンデミックにより非接触を社会が求め、電子決済からお店のお得情報を得る、ポイントもらう、snsやナビなど今では年齢に関係なくモバイルアプリを利用しています。ダウンロードしたからといって普段使わなくても迷惑的なメールでも来ない限り消去もしません。必要な時にscodtのQRにカメラをかざせばアプリDLに誘導しインストール済みなら「開く」で立ち上がります。インストール済みで探しにくければiOSなら「ヘイ、シリー」と呼びかけ、「GS1QRアプリ」と問いかけるとただちにアプリが立ち上がります。検索では「安全点検アプリ」でも簡単に探せます。

アプリは必要だと思う時にインストールする人、また、安全点検や説明書を今すぐ見たいなどのニーズの強い方、エアコンクリーニングや修理点検事業者、アウトドアやレンタル商品など、手元に取説がない渡せない、その場で見たいとうニーズなどの強い方々であれば事前にインストールします。食品の場合などは圧倒的に家族や仲間、料理教室などで同時に多くが見ます。特に同梱印刷物や製品に「いつでも製品のQRで説明書や安全情報が確認できるので、ご使用前にアプリを入れて確認してください」と書いてあればかなりの方がアクセスしてくださいます。それにより取説などの閲覧状況やコールセンターなどでもをお客様や担当者が手元に取説がない場合、このQRを上手に使って同じものを閲覧し、丁寧的確な説明ができます。

アプリは必要な時に使えれば良いのです。今は機種変更でも基本的に今の端末のデータをそのまま移し替えることが当たり前になっております。そして利用者も頻繁にくる通知であればそのアプリを削除します。それでも再び必要になった場合、GS1QR scodtは製品本体表示のQRで簡単にインストールできます。取説、安全情報(リコールなどでも)などをユーザーは手元の製品のGS1QRで簡単にネットで探さずに直ちに見ることができます。この直ちにができないとユーザーは誤使用になることにも気づかず修理したり使用を続け、トラブルになります。それが火災や生命、健康に大きく影響する事態になると、事業者の「伝える責任」が問われることになります。

3 製品の自主回収やリコール時の課題と解決

製品リコールの目的は不良品で事故の未然防止、再発防止です。そのためには一刻も早く実際に製品を利用している方に伝える責任が、メーカー、輸入販売者、さらに小売事業者、お店にあります。これまでのテレビや新聞社告、ポスト投函のハガキやチラシでは効果が薄くなったこと、譲渡や転売で初期の購入者情報の精度が落ち、さらに個人情報を必要もないのに使うことを嫌う社会になりました。特に緊急性を要することについては、選択の余地なく個人情報に依存しないB2C製品デジタルトレーサビリティによりサプライチェーンや最終ユーザーとのリスクコミュニケーションが必須になってきました。

リコールや修理点検詐欺も発生しています。

重大事故や被害の恐れ、実際に発生したものは一刻も早く所有使用者に使用中止と改修などの方法を伝えなければなりません。消費者が単確実に製品を特定、対象品であるかを確認することもこのアプリを使い、リコール対象品なら画面の「こちらから」をタップすれば、メーカーサイトのリコールの原因、対応方法などを確認して、回収依頼の電話や専用のフォームに最低限の連絡先を書けばメーカーなどから回収の連絡が来ます。回収側も製品所有者も簡単確実に対応ができ、そこにはリコール回収、修理点検を装った詐欺も介入できません。

資源の再利用も話題になっています。製品は一定の時期が来ると廃棄などの回収が生じます。特にリサイクルや再利用のための回収率を向上させる取り組みも進んできました。この際も、正確に製品のメーカー、製品、ロットなどを特定することが重要になることから、この物流自動認識システムのルールでのQRコードの利用効果が将来、期待できます。

PLnews13号〜15号でトレーサビリティについて解説しています。

https://pl-taisaku.org/?cat=17

4 なぜGS1QRなのか

普通のQRコードは通常ホームページのURLを入れてQRコードリーダーで読み取ります。ホームページは時にサーバーの変更などもありますからそうなると古い記事などは404エラー(Not Found)となります。常に最新情報に書き換えデザイン変更を加える自社のサイト環境と、出荷後、たとえば10年後にトラブルが起きてその時の情報(その製品ロットのユーザー履歴、出荷数、出荷ルートなど)を必要になった場合、製品表示のQR404エラーを出すことはその事業者の信頼性に大きく関わります。

また、過去に出荷した製品の法律環境が変わり変更したい時、サイレントチェンジでロット変更をするとなるとシステム担当者の負担は大変です。

  • 第一にコード体系がグローバルルール化されている
  • そのコードはISOで規定されたAI(アプリケーション識別子)で連結されていること
  • システム環境だけでなくモバイルアプリとの信頼性確保が確認できること
  • 個人情報を使用しないことなど
  • 自社のホームページに影響を与えないこと
  • 取説やコンテンツ、動画、リンク先の変更などがいつでもできること
  • 大切な知財の取説などもダウンロードさせない(模倣防止)
  • 品質管理などでシステム担当の手をかけずに運用持続できることなど

このように出荷した後のデジタルトレーサビリティ、特にB2Cというフィールドでの消費者を巻き込んだデジタルシステムにこの先も対応できる方法、サステナビリティを科学的根拠で明確に示すには、GS1QRが最も理に適っているのです。セキュリティ上も、このコード体系ではURLの前に他人には意味のないコードがありURLの後ろには何もありません。これがハッキングリスクへの最大の効果です。

GS1QR のコード体系とコードについて

このGS1QRコード体系でGTINを使っていない製品などの場合は、リコールする際にメーカー名と型式を公表して回収することから、

(01)04912345000002(10)202305A0312_DH100(8200)https://scodt.jp

というコード体系で利用できます。メーカーは(01)の後ろにGLNというコードがGS1Japanより発行されており、これは[GS1Japan GEPIA] にて誰でも事業者の検索ができるコードで、これを利用することができます。それもない場合は任意の番号を12桁決めて最後の13桁目をGS1チェックデジットを利用しこれも自動的に番号を発行してくれます。その頭に0を足し14桁の数字コードにします。(10)以降はアルファベット大文字小文字と数字で20桁まで利用で来ますから、出荷年月や型式、社内コードで生産したライン、倉庫の指定などが可能です。最後の(8200)がシステムのライディングページのURLになり、これがあるために、モバイルカメラでこのGS1QR をスキャンするとこのURLにリンクし、アプリの説明やアプリストアに誘導することができます。なお上記の見本は任意に作成したものですが、赤いカッコ内はISOで定められたGS1標準のアプリケーション識別子であり、実際にはカッコはなく自動認識用に厳格なタグなどが定められており、数字を模倣してもこのアプリは起動できません。但し物流システムでは先頭から(8200)の前までのコードが必要なだけであり、B2Bの自動認識でもこのコードの識別ができ、不良品の発見などにも使用可能です。

バーコードや汎用QR、画像認識でOCRスキャンでコードを読んでも特許に抵触します。この特許を取得しているのは同種のアプリの乱発を阻止することに他なりません。消費者側になって考えればいちいちメーカーごとのアプリでは大量にある身の回りのものの点検はできません。

一つのアプリで食品、日用品、雑貨、家電、工具、機械などあらゆるものに利用できることで、自社だけのものしか使えないアプリの普及に苦労する必要がなくなります。相乗効果を利用しましょう。

とにかくこのQRを製品に表示することが重要なのです。それをアクセスしてもらう履歴が貯まってからその履歴が利用できるのです。順番は決まっています。いつ始めるかでその履歴情報を使い経営資源に利用する、トラブルの対応さに利用する、人手が少なくなる時代、AI社会になることなど、全てを見据えて利用してください。競争社会では消費者を味方にできるかどうかで市場競争が決定されます。顧客情報も個人情報の時代ではありません。

アプリケーション識別子 AIについて

GS1QRコード体系に利用される( )で示されたコードは、ISOで規定されているものをGS1にて流通情報として整理報告しています。元々バーコードは文書管理(書籍)から始まり、トヨタが膨大な共通部品やその情報を管理するためにQRコードを利用し、さらにその高度化をこのAIで行なったことからも本来このコードは製造者の膨大な部品や書類を管理するものであります。海外では当たり前なこのことは国内では知らされておらず、これを上手に利用することで「ものと情報の一致」というデータキャリアの本質がご理解いただけると思います。

5 OEMやPBの下請けの製品の場合はどうするのか

このアプリの立ち上がり画面表示する社名やブランド、型式、連絡先などはそれぞれの登録時に自由に使用できます。GS1QRに組み込むコードで差異をつけることも可能です。また、ブランドだけ異なり製品にアルファベッドで記号表示するなどの場合も、例えば(10)のロットコードにそのアルファベッドで識別すればコードそのものが変わることになり、お客さまや現場での読み間違えなどの混乱を生じさせません。

6 そもそもISOで取扱説明書は同梱印刷物になっているはず!?

JIS. S 0137 : 2000「ISO/IEC Guide37:1995」では、取扱説明書を製品の付属品(すなわち同梱)として提供すべきと規定していましたが、2012年に改定された新しいガイドライン「ISO/IEC Guide37:2012」、「IEC82079-1」は、一転して取扱説明書の製品添付を義務付けていません。提供媒体としてWebを積極活用すべきと明示しています。SDGs推進でもこの説明書の電子化は急務ですでに先進的な自動車メーカーなどで開始されています。

7 出荷してしまったものでも対応できるのか

完全にし使用所有者の特定できないものは点検などのお知らせを通し、連絡ができた場合はその対応時に対応ずみの確証としてラベルを貼って対応しています。

店舗で販売時に店員さんが、ECなどでも倉庫出荷時に箱にラベルと案内を見えるように透明の袋で貼り付けるなどで対応することもできます。

修理点検に訪問できる場合は、修理点検事業者にその製品専用のラベルを出力し持参することも可能です。

購入者情報がある場合は保証期間が切れる前に点検をお願いするDMにラベルを同封、もしくはDMハガキに低粘着のラベルや保護シートを添付し点検方法の案内と終了後にこのラベルを表面の見やすい場所に貼って、一度アプリでアクセスし取説などが見えるか確認していただくこともおこなっております。

特に中古品販売修理事業者も、再販売再利用する場合は、必ずメーカーに確認して上記の方法を進めることがメーカーの製造物責任上からもリスクを削減する効果があります。

8 経営や営業面での利用メリットはあるのか?

単にリコールや取説閲覧だけなら他の方法もあります。ただ、個人情報を一切得ずに自社の特定の製品、特定のロットについての関心度、アクセス回数、同じモバイルでの様々な自社製品のアクセス状況などから、個人情報に依存しない製品利用者の様々な解析ができます。現在はEUでの「個人特定情報の持ち出し禁止」の動向が明確でないため「アクセスした位置情報」の取得を止めていますが、これも来年には規制状況が判明すると思われ、その後取得できるようになります。

これができると、どこの国で使われているのか、どの地域なのかも先の取得情報と重ねて、これまで全く手段のなかった販売後の実際の状況が把握できます。これによる経営戦略への利用にはまず、このGS1QR scodtを製品本体表示しなければできません。今すぐ開始できます。

なによりも印刷物や同梱物をPDF化することで印刷物を減らすことになり具体的なSDGsが実行できます。

9 システムを管理を担当する人がおらず、特にアクセスした履歴情報は必要ない、またホームページもないけど、多言語の商品説明やリコール対策に利用したい。

農家や家業などでものを作る、小さな菓子店などでは上記のような質問があります。その場合は、事務局にて受付け、当協議会の事務局で対応しコード発行や家庭用プリンターで市販のラベルに印刷(A4で65枚がよく利用されています)できるようにPDFデータで提供するお手伝いもしています。いつもお付き合いしている印刷会社やデザイナーさんからの連絡でも結構です。その印刷屋さんが代理店になることもできますのでご案内ください。

  • GS1QR発行費用は1件税込で16,500円になります。但しシステム管理の権限はありません。
  • 修正や再出力などは別途料金になります。
  • リンクするホームページは例えば地域を紹介する自治体や商店街などのサイトなどが利用できます。
  • コンテンツは手書きのものを写メでPDFにしてリンクするなども好評なようです。

9 一人農家なのでシステムのことはわからないけど使えるのか?

ホームページがなくてもこのシステムでQRを発行し市販のラベルで印刷して売るものに貼ることで、ホームページ代わりになります。一度登録するとずっと配信し、その費用は不要です。内容を変更したい時は事務局もしくは担当代理店で無料もしくは手数料をいただき対応します。

費用:専用QRコード発行費用 16,500円(QRコードのPDF作成費用込み)

その場合は、当協議会の事務局の「問い合わせフォーム」からご連絡ください。お電話もしくはメールで説明いたします。もしくはお知り合いなどでデザインのできる人を介して対応できます。下記の項目の情報をいただければ、当協議会の会員にてサポートもできます。そのデータを使って市販のラベルに「面付け」し例えばA4のラベル1枚(Aoneの65面付けなど)することができます。自宅のプリンターで出力します。面付けデータの作成もデザイナーさんならできますし、協議会でも1回3,300円でお引き受けします。

商品のコード:JANコード、何もない場合は郵便番号でも使用できます。

  • ロットコード:収穫や製造した年月(毎年一度は更新することをお勧めします)
  • 商品情報:写真や説明文、買う人に知ってほしいこと、地域情報など
  • ホームページ:ない場合は地域の組合や自治体のホームページのURL
  • 生産者の情報:見た方が問い合わせをしてもよい電話、メールアドレス、住所とお名前(商号)

10 特許などについて

このシステムでは、下記の特許を当協議会会長が発明取得しています。この特許では、「コードを光学的に読み取り端末画面を安全に関する情報に切り替えることとしており、GS1QRやモバイルアプリに依存したものではなく、webサイトへ画像の文字コードやQRなどで誘導することも含まれます。商標も「SCODT すこどっと」にて取得しています。

自社システムで利用したい、ノウハウを買い取りたいなどの場合は当協議会よりお取次させていただきます。

「安全管理システム」

https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201803019573196358&rel=1#%7B%22category%22%3A%223%22%2C%22keyword%22%3A%22%E6%B8%A1%E8%BE%BA%E5%90%89%E6%98%8E%22%7D

注:このページは、2016年から試験運用を開始し、ご使用の検討、ご使用により様々なご意見をいただき、その中で代表的なものを掲載させていただいております。特にご使用に際し確認したいことなどはぜひお聞かせください。